米株は過去最高値の近辺で推移しているが、多くの投資家は過去数年で最も悲観的だ。全米個人投資家協会(AAII)によると、向こう6カ月の米株上昇を予想する人の割合は、6週連続で30%を下回っている。2016年の選挙前以来の長さだ。運用マネジャーの顔もさえない。世界経済が今後12カ月で軟化すると考えるマネジャーは約50%と、5月の約5%から上昇した。1カ月でこれほど悲観度が高まったのは、バンク・オブ・アメリカが1990年代半ばにこの調査を始めて以来だ。調査を担当するアナリストらによると、こうしたセンチメント悪化の主因は、米国と貿易相手国の間で過去数週続いている堂々巡りのようだ。5月には、米中政府の当局者が貿易交渉に臨んだものの行き詰まったことから、株価が乱高下した。現在は多くの投資家が、米中通商交渉の運命――今週の20カ国・地域(G20)首脳会議で再開の可能性がある――が市場にとって最大のリスクのひとつだと話している。
米株は最高値近辺、投資家が疑心暗鬼になる訳
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