米国の国際機関に対する懐疑的姿勢はしばしば、批判を浴びる。しかし、こうした機関が米国の正しさを証明することも少なくない。「欧大陸の主要な人権擁護組織」を自認している欧州評議会がロシアの復帰を歓迎するとのニュースは、その一例だ。  ロシアは2014年、クリミア併合とウクライナ東部の占拠を理由に欧州評議会の議員会議での投票権を失った。これを受けてロシア政府は、年間3300万ユーロ(約40億円)の拠出金について、2017年期限分の支払いを停止した。また、同評議会の次期事務総長選挙で投票ができなければ評議会を脱退すると警告した。この脅しは奏功した。