連載の第4回目は、弱者が生き残るためのカギとなる3つのポイントのうち【一点集中】についてお話します。最後に、No.1になった企業事例をランチェスター戦略の観点からご紹介していますので、あわせて参考にしてください。
一点集中することが最も成果を生む!
あれもこれもやろうとするからうまくいかないのです。
あれもこれもではなく、あれかこれかの方が、成果が出ます。
すべてをやろうとせずに、絞り込んで選ぶことが大切です。
あれもこれもやる多才な人よりも、仮に才能があまりなくても、「これだけ」を選びやり続けた人の方が、最終的には素晴らしい成果が出るようです。
そして、その人に才能があればなおさらです。
その理由が一点集中なのです。
才能、機会、時間などの持てる資源を小さく絞り込んだところに一点集中させることです。力を分散せずに大切なことに全てを一点集中することが最も成果を生むのです。
例えば、タイガーウッズはゴルフ、メッシはサッカー一筋に生きています。この「~一筋」「~だけ」という表現こそが一点集中です。
この人からこれをとったらゼロ、何も残らないという生き方です。
毎日、それしか考えない、そのことで頭が一杯、毎日それしかしていないという人が、あれもこれもやっている人に負けるわけがないのです。
一点集中する方法【その1 細分化せよ】
物事を漠然ととらえたままだと一点集中できません。
一点集中するには細分化することです。
例えば、「あなたはどこのお客様に販売しますか?」と聞いた時に、「日本全国たくさんです」と答えているうちはあまりうまくいかないのです。
漠然としすぎているからです。そうではなくて、「関東中心、それも神奈川県、なかでも横浜を中心にやります!」という絞り込みが大切なのです。
これはエリアを細分化して、そこに一点集中するということです。
イメージとしては田んぼの田の字を書く感じです。
一つの塊に線を入れて分解する、細分化すると覚えてください。細分化とは、細かく、分けると書きます。
細かく細かくしてゆくと、自分が人より勝てる領域が出てくるものです。そこに持てる資源を一点集中するのです。
キリのように鋭く切り込むのです。
金づちで叩いても穴は開きませんが、細分化されたところをキリで力を込めると穴が開くのです。