トヨタ・VW、ルノー・日産・三菱に次ぐ
巨大自動車グループに
2019年10月、フランスのPSAグループ(プジョー/シトロエン)とイタリアのFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)が経営統合へ向けた交渉を進めている。
両社はこのほど「対等合併を目指す方向で合意した」と発表した。実現すればトヨタ、VW(フォルクスワーゲン)、ルノー/日産/三菱に次ぐ巨大自動車グループになる。
この件は米国メディアが10月30日に報道し、その翌日にPSAとFCAが共同でコメントを発表した。18年の世界販売台数は、FCAが約450万台で世界第8位、PSAは約390万台で同9位。合併すれば840万台で、販売台数1000万台超えで世界の3強を形成するトヨタ(ダイハツ、日野を含む)、VW(アウディ、シュコダなどを含む)、ルノー/日産/三菱に対抗する世界第4位のグループになる。
両社が合併した場合、最大のメリットは世界市場を広くカバーできる陣営になることだ。PSAは欧州市場が地盤であり、北米での販売再開を目指した計画を打ち出しているものの、まだ実行されていない。FCAはクライスラーが北米中心であり、フィアット系がPSAの得意エリアと重なる。とはいえ、PSAとFCAの商品を見ると、それぞれ個性が異なる。
こうした背景を踏まえて、両陣営は「経営統合によって新しい時代のリーダーになる」と語る。