米国など多くの先進諸国では数十年前から、使用済みペットボトルやソーダ缶、不要な郵便物を1つのごみ箱に放り込み、ごみ処理業者がその大半を何千マイルも離れた中国に輸出していた。ごみを仕分けして新製品にリサイクルするのは、世界最大のスクラップ消費国である中国だった。だが昨年、変化が起きた。中国は紙ごみやプラスチックごみの輸入を禁止。他の廃棄物の輸入も大幅に制限した。中国政府は国内のごみ収集を活発化させる一方、環境や健康に被害を及ぼすとみられる外国からのごみ流入に終止符を打つと述べた。それ以降、同じく欧米のごみを受け入れてきたインドやマレーシア、ベトナム、タイ、インドネシアの各国もそれぞれ独自の制限措置を導入し始めた。