忍野村の霧氷と富士山

 忍野村は山梨県の東南部に位置する村で、富士山と御坂山地に囲まれた標高936mの高原盆地です。富士山の湧水群で世界文化遺産の構成資産の一つでもある「忍野八海」があることで有名です。

 忍野八海は富士山の伏流水を水源とする湧水池で、富士山の雪解け水が長い歳月をかけて濾過され、湧水となって八つの池を作り出しているためそう呼ばれています。古来富士信仰の行者の禊の池として信仰されてきた場所でもあります。近年は八海だけでなく藁葺き屋根の古民家や未舗装で昔ながらの小川が流れる素朴な田園風景が人気を呼び、海外からたくさんの観光客が訪れます。

 八海の水温は年間を通して約13度で真冬でも凍らず、冬の寒い朝は池や川から湯気が立ち上がります。地形や環境、気候の特性からか、忍野村にはよく朝霧が発生します。氷点下の環境で霧の水分が樹木に付着すると、そのまま氷の結晶を形成し「霧氷」となります。この映像は忍野村の霧氷と富士山を撮影したドローン映像です。氷の結晶を大きく蓄えた木々が真っ白に輝き、彼方の「忍野富士」を美しく演出してくれています。

(撮影・文/クレセントエルデザイン)