トランプ米大統領とバイデン前副大統領は共に、第2次世界大戦世代の親の下に生まれた。一人は大戦のさなかに生まれ、もう一人は終戦直後に生まれた。高校ではどちらも秀でたスポーツ選手で、激動の1960年代に成人になり、経済混乱が続いた70年代に世に知られるようになり、現在に至っている。トランプ氏とバイデン氏という70代の2人にはこのように共通点も少なくないが、2020年の大統領選挙で戦うことが先週ほぼ確実となるまでの道のりは、大きく異なる。両氏対決の構図は、バーニー・サンダース上院議員が敗北を避けられないことを認めて積極的な選挙活動からの撤退を表明し、バイデン氏にとって最後の障害が取り除かれたことで決まった。だがサンダース氏は依然として、バイデン氏側にとって「目の上のこぶ」であり続ける構えをみせている。サンダース氏はバイデン氏を支持せず、残りの予備選に候補者としてとどまることを明言。代議員の獲得数を増やすことで、夏の民主党全国大会で左寄りの路線に党を傾ける影響力を確保する考えだ。