累計27万部を突破! 『社内プレゼンの資料作成術』『プレゼン資料のデザイン図鑑』などプレゼンの定番シリーズ最新刊『パワーポイント最速仕事術』から、効果的なスライドを最速でつくる「パワポ操作法」を紹介します。著者は、ソフトバンク在籍時に、孫正義氏から何度も「一発OK」を勝ち取ったほか、孫氏のプレゼン資料作成も担当しましたが、超多忙だったため、そのような優れたプレゼン資料を「最速」でつくる必要性に迫られていました。その結果生み出された、超実践的な「パワポ仕事術」は、きっと多くのビジネスパーソンの参考になるに違いありません。
「他社との比較」をするスライドでは、コーポレート・カラーを使うとわかりやすい
ビジネス・プレゼンでは、自社と他社の比較をするスライドが必要になることが多いですが、このときに効果的なのは、それぞれの会社のコーポレート・カラーを使用することです。
たとえば、下図のように、自社と競合他社のシェアの推移を比較する折れ線グラフを、それぞれのコーポレート・カラーにすると、どの折れ線がどの会社を示すのかを把握するのがより一層容易になるでしょう。優れたプレゼン資料は、相手が見た瞬間に「ピン」とくるように、細部に至るまで工夫していますが、コーポレート・カラーの活用は、その重要な手段のひとつです。ぜひ、ご記憶いただきたいと思います。
そして、コーポレート・カラーを活用するうえで、使えるパワーポイントの機能が「スポイト」です。コーポレート・カラーをはじめ、既存の色をコピーして、文字や図形をその色に変更することができる機能です。
操作手順はシンプルです。
たとえば、下図のスライドで、キーメッセージのフォントカラーを、書籍カバーのカラーにしたいときには、次のような手順で「スポイト」を活用します。
【手順1】
キーメッセージのテキストボックスを選択する。
【手順2】[ホーム>フォントの色>スポイト]をクリック
【手順3】使用したいカラーに「スポイト」を合わせてクリックすると、キーメッセージがスポイトが吸い取った色になる
このように、「スポイト」を使うと、コーポレート・カラーなど既存の色を自由に活用することができるようになります。ぜひ、この便利な機能を使いこなして、わかりやすいスライドをつくるようにしてください。
1973年福井県生まれ。東京学芸大学卒業後、光通信に就職。「飛び込み営業」の経験を積む。2000年にジェイフォンに転職して以降、ボーダフォン、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)と17年にわたり移動体通信事業に従事。営業プレゼンはもちろん、代理店向け営業方針説明会、経営戦略部門において中長期計画の策定、渉外部門にて意見書の作成など幅広く担当する。
2010年にソフトバンクグループの後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され、事業プレゼンで第1位を獲得。孫正義社長に直接プレゼンして数多くの事業提案を承認されたほか、孫社長が行うプレゼン資料の作成も多数担当した。ソフトバンク子会社の社外取締役や、ソフトバンク社内認定講師(プレゼンテーション)として活躍したのち、2013年12月にソフトバンクを退社。独立後、『社内プレゼンの資料作成術』『社外プレゼンの資料作成術』『プレゼン資料のデザイン図鑑』(ダイヤモンド社)を刊行して、ビジネス・プレゼンの定番書としてベストセラーとなる。
2016年株式会社固を設立。ソフトバンク、ヤフーをはじめとする通信各社、株式会社ベネッセコーポレーションなどの教育関係企業・団体のほか、鉄道事業者、総合商社、自動車メーカー、飲料メーカー、医療研究・開発・製造会社など、多方面にわたり年間200社を超える企業においてプレゼン研修・講演、資料作成、コンサルティングなどを行う。プレゼンテーション協会代表理事、サイバー大学客員講師なども務める。