香港とシンガポールで新型コロナウイルスの初の感染者が確認されたのは1月のことだった。それから4カ月。人口密度の高いアジアの両都市では、合計約1300万人の人口に対し、死者は合わせて27人にとどまっている。香港では新型コロナ感染者の致死率はわずか0.4%となっている。シンガポールでは――0.1%未満だ。仮に米国の致死率が両都市の平均と同程度だったとすれば、死者は約4100人となる。実際には米国で9万8000人が死亡し、今なお死者は増えている。香港の医療機関OTPヘルスケアの創業者、デービッド・オーウェンズ氏は「医療システムが崩壊すると、さらに多くの人が亡くなることになる」と指摘。香港とシンガポールは「感染流行を野放しにしなかった」と語った。