中国最大の保安検査機器メーカー「威視(Nuctech、ニュークテック)」が欧州でプレゼンスを拡大していることを巡り、米政府が欧米の安全保障や企業にとって脅威になるとして警戒を呼び掛けている。事情に詳しい関係者や書類などから明らかになった。米国家安全保障会議(NSC)など複数の米機関は、中国政府が支配しているニュークテックを排除するよう欧州各国政府に求めている。貨物や荷物、旅行者をスクリーニングする同社の機材は欧州の港湾や国境検問所、空港などで幅広く利用されている。米国は中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)についても同様にネットワークから排除するよう欧州に要請し、一部の国では成果を上げた。ニュークテックに関しても、米政府がセキュリティー上の懸念を理由に低価格な機材メーカーを避けるよう友好国を説得できるかが試されることになる。企業はこうした懸念を不当だとしている。
中国の保安検査機器メーカー排除、米が欧州に要請
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