新型コロナウイルス感染症から回復したものの、発症から数週間または数カ月たっても多様な症状に苦しむ患者がいる。これに対応しようと開設された専門クリニックでは、診察を待つ患者が増える一方だ。回復後も続く症状は、筋肉の痛みや記憶障害など幅広い。患者の多くが指摘するのは、長期化する症状を乗り切るために頼るべき医療機関を見つけるのが困難なことだ。医学界はこうしたコロナ生還者の一群に、より多くの研究や臨床上の関心を向けている。彼らは「ロングホーラー(長期患者)」と一部で呼ばれ、感染力はないとの見方が一般的だ。全米各地の医療センターは、最初の症状または診断結果が出てから数週間~数カ月の間、症状が続くコロナ患者の診断や治療に特化したクリニックを開設し始めた。ただ、こうしたクリニックは比較的新しく、まだ人材や設備が不足しているため、すでに開設されたクリニックでは数カ月先まで待機リストが埋まっている。