サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは国内外で事業を拡大する計画を再考している。複数の関係者によると、原油価格の急落、新規株式公開(IPO)に伴う巨額の配当支払い負担が背景にある。アラムコは現在、66億ドル(約7000億円)を投じ米テキサス州のモティバ製油所で生産を拡大する計画を見直しているという。同州で米エネルギー大手センプラ・エナジーと手を組んだ天然ガス大型プロジェクトも見直し対象となっている。関係者によると、アラムコは中国、インド、パキスタンの製油所への投資も中断している。本国サウジでは、原油生産能力を現在の日量約1200万バレルから1300万バレルにまで引き上げるとした3月公表の計画を1年延期する。
サウジアラムコ、事業拡大にブレーキ 原油安・配当が重荷
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