中国が国産コロナウイルス予防ワクチンの信頼性向上を目指す中、開発中の国有メーカーが正式な治験以外の場でもワクチンの投与を拡大している。海外に留学する学生が主な対象だ。2種類のコロナワクチンを開発している国薬控股(シノファーム・グループ)傘下の中国生物技術(CNBG)はウェブサイトを通じて、海外留学する学生に無料でワクチンを提供。今回についても、緊急使用許可(EUA)を活用し、治験以外の場で数十万人にワクチン候補を投与する取り組みの一環のようだ。同社会長は8月、国営テレビに対して、ワクチンの安全性は「十分担保されている」と語っていた。同社会長をはじめ、中国の疾病対策センター(CDC)幹部ら当局者はここにきて、自らワクチンを接種したことを相次ぎ公表している。