ドナルド・トランプ米大統領の支持者Photo:Chris McGrath/gettyimages

【ワシントン】ドナルド・トランプ米大統領はここにきて、2024年の大統領選への再出馬について意欲を燃やしている。任期残り69日間となる中、トランプ氏が執務室で過ごす時間は少なくなり、最後に功績として何を残すのかについては、側近に決定を任せているようだ。

 ホワイトハウス関係者によると、トランプ氏は退任前にやり遂げたい政策課題について、まだ話し合っていない。ある当局者は、正式な計画策定はほとんど行われていないと明かす。一部の側近が、退任までに完了できる規制措置などを列挙したリスト策定に着手したと話す当局者もいる。

 追加の景気刺激策を巡る議会との交渉は、ある時点で再開すると考えられているようだ。政策担当の政権関係者の一部は、化石燃料会社への融資を銀行が拒否できなくするなど、一連の問題について大統領令を発令する可能性が検討されていると話している。

 ホワイトハウスの顧問、スティーブン・ミラー氏ら政権関係者は、一連の移民規制を完了させようと余念がない。具体的には、難民申請や強制送還決定への上訴を困難にする、「H-1Bビザ(高度な専門知識を要する職業向けの就労ビザ)」の抽選を事実上廃止するといった措置が含まれるようだ。政権関係者が明らかにした。バイデン政権が規定を撤回することはできるが、時間を要するほか、訴訟が起きる可能性がある。