新型コロナウイルス流行前、ニューヨーカーたちにとってアッパーイーストサイドにあるすし店「スシ・ノズ」で席を確保するのは至難の業だった。同店は阿部望氏がオーナーシェフを務め、ミシュランの星を獲得している。阿部氏は現在、325ドル(約3万4000円)のおまかせコースを小さなイベントや自宅での食事会にケータリングしている。ロングアイランドのイーストエンドに車で2時間かけて届けることもざらにある。「お客さんの多くはニューヨーク市内に住んでおらず、週に6~8回は(ロングアイランドの)ハンプトンズに呼ばれる。1日に3回行くこともある」と阿部氏は話す。コロナ禍で裕福な食通の嗜好(しこう)が変わることはなかったが、住む場所や外食への考え方に大きな影響を受けた人もいる。
NYの高級すし店、出前でコロナ乗り切る
4人家族向け800ドルの箱詰めも
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