前回(第7回)で、日本のインターネット利用者の多くは携帯電話でインターネットにアクセスしているため、見込み客の獲得拡大には「携帯サイト」の構築が重要であること、そして実際に、携帯サイトを見た主婦から新築住宅を受注した建築事務所の例もあることなどを紹介した。
若者や主婦、シニア層などパソコンよりも携帯でインターネットを利用するケースの多いユーザーを見込み客として取り込み、受注や成約につなげるための秘策はあるのだろうか。さらに詳しく考えてみよう。
検索エンジンの進化で向上した
携帯サイトの価値
携帯サイトを閲覧する際、数年前までどうしていたか思い出してみてほしい。携帯電話のキャリアが設定した、いわゆる「公式サイト」が携帯サイトの主流だったのではないだろうか。
パソコンでインターネットを利用する際Yahoo!やGoogleなどのポータルサイトから「キーワード検索」を行なうことはすでに一般的になっているが、携帯サイト向けのキーワード検索の歴史はまだ浅く、サービスが始まったのは2005年ごろのことだ。
しかし、これはなかなか普及しなかった。
携帯インターネット自体の通信速度が遅かったり、通信コストが非常に高かったりしたことも理由の一つだが、最大の理由は、検索エンジンの技術的な問題で精度の低い検索結果しか表示できず、携帯で閲覧できる有用なサイトがヒットしにくかったことだろう。検索結果の上位にパソコン用ホームページが多く表示されてしまい、思うような情報にアクセスできなかったという経験のある方も多いのではないだろうか。
それが、携帯サイトが増えてきた現在、携帯サイト向け検索エンジンの精度は飛躍的に高くなった。その結果、パソコンと同様、携帯でも携帯サイト向け検索エンジン(「Yahoo!モバイル」や「Googleモバイル」など)を利用することが一般的になってきている。