電気自動車(EV)には2つの大きな欠点がある。限られた航続距離と充電の遅さだ。バッテリーメーカーが「デンドライト(樹状突起)」問題を解決できるまで、問題は続く公算が大きい。解決策は何十億ドルもの価値になる。多くの新興企業が、開発初期における成功をアピールしている。こうした新興企業は自動車メーカーが後ろ盾となっていることが多い。投資家は数少ない上場企業の一つ、クアンタムスケープに群がっている。クアンタムスケープの時価総額は昨年の一時期、米自動車大手フォード・モーターを上回っていた。人間の体内では、デンドライトといえば細胞間のシグナル伝達に関わる神経細胞から伸びた突起を指す。リチウムイオン電池のデンドライトとは、微少な枝状の小針のようなリチウム堆積物をいう。電池の内部で形成され、ショートや火災まで引き起こす原因となる。
EVバッテリー競争、全固体電池の実装なるか
投資家が群がる新興企業クアンタムスケープ
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