米マイクロソフトは、世界的な危機に備えて事業を再構築することはしなかった。それでも、新型コロナウイルス流行の特性とタイミングが確実に同社の強みを生かすこととなった。マイクロソフトは他の巨大IT(情報技術)企業と同様、世界経済の大半をまひさせているコロナ流行がもたらす明らかな恩恵をいくつか目の当たりにしてきた。企業がわれ先にリモートで活動を維持しようとしたため、クラウドベースのサービス需要が喚起された。外出自粛を強いられた労働者や学生もパソコンやタブレットといった機器を購入しており、その多くはビデオゲームにも多くの時間を費やしている。この3つ全てが、マイクロソフトの2020年10-12月期(第2四半期)の業績を後押しした。26日発表した同四半期の売上高は前年同期比約17%増の430億ドルと、過去最高となった。同社が展開するクラウド、パソコン、ビデオゲームの3事業全ての売上高は、利益と同様に市場予想を大幅に上回った。営業利益率は前年同期と比べて4ポイント上昇の42%だった。商用クラウドの売上高は前年同期比34%増の167億ドルに達した。同売上高は前四半期と比べても伸びが加速しているほか、調査会社ビジブル・アルファがまとめたアナリストのコンセンサス予想を10億ドル上回った。
マイクロソフト、「クラウドゲーム」を制する
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