米ゲームソフト小売り大手ゲームストップを巡る狂騒曲は警鐘になったが、今度は滑稽な話が飛び出してきた。電気自動車(EV)メーカーの米テスラは8日付の証券当局への届け出で、暗号資産(仮想通貨)「ビットコイン」15億ドル(約1580億円)相当を購入したと明らかにした。将来は支払い手段としてビットコインを受け入れる計画も示した。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)のソーシャルメディアでのつぶやきを追い風に、ビットコインは既に最高値をつけていたが、この発表を受けて、ビットコインとテスラ株は手に手を取って値を上げた。この投資額はテスラの2020年の研究開発費と同水準で、象徴にとどまらない意味合いがある。最も人気のある投資テーマを一つ屋根の下に収めることは、勝利の方程式に違いない。だが、足元の強気相場で最も投機色の強い銘柄の一つ、つまりテスラ株の投資リスクが一段と高まりかねない。