さらなる成長の機会を海外に求めるツイッターにとって、インドは最も急速に成長している主要市場として突出した存在だ。しかしチャンスに満ちあふれるこの国で、同社が直面する政治的課題は厳しさを増している。インドで農民による抗議デモが続くなか、ツイッターはここ数週間、アカウントの停止を巡り対応を二転三転させた。同社は政府が扇動的と指摘する内容を投稿したとして、数百のアカウントを停止。その後、一旦は停止を解除したものの、再び停止した。政府は、幹部に対する罰金や懲役刑につながる恐れのある法的措置をちらつかせ、同社にアカウントの削除を迫った。ツイッターは公には、個人が意見を表明できるようにすると約束しながら、インド政府のソーシャルメディアに対する強硬姿勢を受け入れるうちに、苦しい立場に追い込まれた、というのがアナリストの見方だ。同社の「綱渡り」は、成長を求めて飛び込んだ大きな市場で政府と衝突したソーシャルメディアがますます深刻な問題に直面していることを示している。