米中が気候変動問題を巡り、水面下で連携を探り始めた。両国関係が依然ぎくしゃくする中で、世界の2大経済大国が共通の優先課題の解決に足並みをそろえて取り組むとの期待が高まっている。ジャネット・イエレン米財務長官は先月、20カ国・地域(G20)の各財務相に対して、復活した持続可能な金融に関する研究グループの共同議長に就任すると明らかにした。同グループは2年前に打ち切りとなっていた。その上で、気候変動関連の金融リスクに対処し、環境に配慮した経済回復を確実にすることが目的だと説明した。イエレン氏は共同議長の相手を明らかにしなったが、その翌日、中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は、G20の各中銀総裁に対して、持続可能な金融に関する研究グループの共同議長に就任すると伝えた。易氏は米国にもイエレン氏についても言及しなかったが、イエレン氏とは連邦準備制度理事会(FRB)議長時代に中銀トップとして共に国際経済問題に取り組んできた間柄だ。
米中が気候変動問題で連携模索、歩み寄りの機運も
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