【ブリュッセル】欧州連合(EU)は2020年代中に1500億ドル(約16兆3000億円)以上を投じて、次世代のデジタル産業を育成する方針を固めている。半導体・人工知能(AI)などの先端技術分野で先行する米国や東アジアのライバル諸国に対し、格差拡大の流れを逆転させるのが狙いだ。  新政策の「デジタルコンパス(デジタル羅針盤)」は、新型コロナウイルス禍からの回復を目指したEUの包括的経済対策(総額2兆ドル)の一環として予算が割り振られ、2030年までにEUの技術分野での自立を大きく前進させることを目指している。