日本銀行は来週、2016年以来となる金融政策の点検結果を公表する。相対的に今回の点検で期待できることはほとんどない。だがもっと悪いのは、相対的に日本に期待できることがあまりないということだ。日銀がもう弾切れだというしばしば繰り返される主張に懐疑的な人たちでさえ、少なくとも日銀はアイデアが尽きていることを認めざるを得ない。日本の国債利回りは足元、イールドカーブ(利回り曲線)のほぼすべてにわたり2020年初と比べてやや高い水準にある。貸出平均金利は機能的にほぼ変わっていない。コア消費者物価は6カ月間下落している。マイナス金利のこれ以上の深掘りはかなり危険だ。市中銀行、特に地銀の利益に悪影響を及ぼすからだ。世界金融危機が訪れようとした頃には、日銀は伝統的な金融政策に行き詰まっていた。今、非伝統的な政策にも万策尽きたように見える。