――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  新型コロナウイルス危機が過去のリセッション(景気後退)と異なるのは、少なくとも全体で見れば、家計と企業のバランスシートがいずれもうまく危機を乗り越えていることだ。  米連邦準備制度理事会(FRB)が11日公表した米国の金融収支に関する四半期報告によると、2020年10-12月期(第4四半期)の家計純資産(米家計の総資産から負債を引いた残高)は122兆9000億ドル(約1京3400兆円)と、19年末の111兆4000億ドルを上回った。対照的に、前回のリセッションでは家計純資産が急減し、回復に何年もかかっていた。