投資家にとって、最近の連邦準備制度理事会(FRB)は、人生を立て直したと語る友人のようなものだ。その言葉を信じたいが、信じていいのか確信が持てない。経済は大幅な改善に向かうように見え、インフレ率が少なくとも一時的に上昇する可能性が高いとしても、今後数年は利上げをしない――。ジェローム・パウエル議長率いるFRBは、投資家にそう信じさせたがっている。そのため、FRBは17~18日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表した政策見通しで、今年の経済とインフレ見通しは大幅に引き上げたが、FOMCメンバーの大半はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジが2023年いっぱいはゼロ付近にとどまるとの予想を維持した。