高速鉄道、製造工場、オリンピックのメダル獲得数などでは、中国はインドを徹底的に打ち負かしている。しかし、ある1つの重要な分野では、インドが中国と競争できることを証明しつつある。その分野はワクチン外交だ。中国とインドはともに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応を、世界的な外交手段の中心に位置付けてきた。中国の習近平国家主席は、中国製ワクチンを「世界の公共財」と呼んできた。習氏は、野心的な「一帯一路」構想の一部である「ヘルス版シルクロード(Health Silk Road)」と、医療関連物資の供給とを結び付けている。インドも中国と同様に、ワクチン外交に真剣に取り組んでいる。インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相は17日、同国議会で、インドの「ワクチン・フレンドシップ」の取り組みは「インドの地位を向上させ、国際親善に大きく貢献している」と主張した。