製薬各社は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンで世界の救世主になった。しかし、今日では企業が良い行いをしたとしてもばかを見るようだ。ジョー・バイデン米大統領の政権は現在、ワクチン特許権の放棄を求める政治キャンペーンを支持するよう圧力を受けている。  インドと南アフリカ共和国は昨年秋、世界貿易機関(WTO)に対し、新型コロナのワクチンと治療法について、世界各国のアクセス拡大に必要な措置だとして、知的財産権の保護を一時停止するよう要請した。世界の他の55カ国と多くの非営利団体や労組も、この「知財強奪」の試みに加わっている。