ハイウエー走行で最も危険な瞬間は、すべてが順調で見通しも非常に良い時だ。あなたは自動運転モードに切り替え、音楽の音量を上げる。そして道路沿いのパーキングエリアからゆっくり出てきた車を見落としてしまう。市場でも同じことが言える。株高基調と文句なしのリターンで銀行のリスク部門の警戒が薄れ、数十億ドルの潜在的な損失を膨らませていた。そのとき、一握りの銘柄に持ち高を積み上げていた投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントが時速90マイル(時速約140キロ)から緊急停止に追い込まれた。われわれにとって問題となるのは、このアルケゴスの巨額損失が人けのない道路で発生した単発の事故なのか、それとも、いつ起きてもおかしくない玉突き事故なのかという点だろう。筆者は、1回限りの事故だが、アルケゴスを直撃した問題により、銀行も急ブレーキを踏むことを余儀なくされる可能性があると考えている。ここには4つの危険な要因が存在する。
アルケゴス危機は投資家への警告
今回の問題は、人けのない道路で発生した単発の事故なのか、いつ起きてもおかしくない玉突き事故なのか
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