コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、スシローを運営するFOOD & LIFE COMPANIESやくら寿司など「すし」業界の5社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
スシロー擁するFOOD & LIFE COMPANIES
コロナ禍でも増収率10%超
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は、以下の「すし」業界主要企業5社。対象期間は20年11月~21年3月の直近四半期(くら寿司は20年11月~21年1月期、銚子丸は20年12月~21年2月期、その他3社は21年1~3月期)としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・FOOD & LIFE COMPANIES(スシロー)
増収率:13.5%(四半期の売上収益595億円)
・くら寿司
増収率:8.2%(四半期売上高389億円)
・カッパ・クリエイト(かっぱ寿司)
増収率:マイナス4.2%(四半期売上高165億円)
・元気寿司
増収率:マイナス6.4%(四半期売上高97億円)
・銚子丸
増収率:マイナス7.4%(四半期売上高47億円)
次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。