同盟関係の再構築で
成果があった米韓首脳会談
米韓首脳会談は、米韓双方にとって同盟関係を再構築する上で成果のあった会談であった。特に、韓国は会談前には心配事が多かったはずだが、思いのほかうまくいったというのが率直な感想だろう。最近の文在寅大統領の国内における支持率は下がっており、是が非でも会談で成功を収め、政権の浮沈に生かしたいところであった。
文大統領は米国訪問を終え、「最高の歴訪であり、最高の会談だった」と評価した。また、バイデン大統領にとっても、韓国を中国包囲網に加えることまではできなかったが、中韓の関係にくさびを打つことができた会談であった。
この会談後、世論調査会社ギャラップによれば文大統領の支持率は3ポイント上昇して37%になった。一方、不支持は6ポイント下落して52%となった。支持率の改善は米韓首脳会談の結果を評価したものである。
しかし、会談が予想外にうまくいった割には支持率の変動は小幅だった。国民は外交よりも自分たちの生活により大きな関心を向けているということである。また、ワクチンが韓国軍以外には確保できなかったことも影響したかもしれない。