コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、すかいらーくホールディングス、サイゼリヤなど、ファミリーレストラン/カフェ業界の5社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
ロイヤルHD、ジョイフルは3割超減
ファミリーレストラン/カフェ業界の現状
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は、以下のファミリーレストラン/カフェ業界の主要5社。対象期間は20年12月~21年3月の直近四半期(サイゼリヤ、コメダホールディングスは20年12~21年2月期、その他3社は21年1~3月期)としている。
各社の増収率は、以下の通りだった。
・すかいらーくホールディングス
増収率:マイナス25.3%(四半期の売上収益648億円)
・サイゼリヤ
増収率:マイナス22.6%(四半期の売上高301億円)
・ロイヤルホールディングス
増収率:マイナス31.2%(四半期の売上高192億円)
・ジョイフル
増収率:マイナス36.6%(四半期の売上高105億円)
・コメダホールディングス
増収率:マイナス5.9%(四半期の売上収益76億円)
次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。