映画館チェーン世界最大手の米AMCエンターテインメント・ホールディングスを率いるアダム・アーロン最高経営責任者(CEO)は、ミーム(はやりネタ)株の強気筋と共に疾走することを決意した。新型コロナウイルスの感染流行中、AMCの破綻回避に一役買ったのはそうした強気筋だった。アーロン氏はミーム株取引の渦に飲まれたCEOの誰よりも、現代版トーレディングの超現実主義とチャンスを象徴している。ハーバード・ビジネス・スクール出身の同氏は今や、オンライン掲示板レディットの内輪ネタから始まったソーシャルメディア上のミームを共有することで知られる。筆頭株主だった中国の不動産大手、大連万達集団(ワンダ・グループ)から、自身のコミュニティーと呼ぶ300万人の個人投資家に基盤を乗り換えた。新たな株主には、配当と無料のポップコーン提供を約束している。