ハリウッドの映画会社MGMホールディングスを米アマゾン・ドット・コムに売却して利益を上げた米ヘッジファンド、アンカレッジ・キャピタル・グループがウラン市場でも商機を見込んでいる。事情に詳しい関係者によると、アンカレッジは重量で数百万ポンドのウランを保有しており、10年間の低迷を経て相場が回復することに賭けている。アンカレッジは鉱山会社や専門トレーダー、原子力発電所を持つ電力会社などと並んでウランを売買し、市場で大きな存在感を示している。主に企業債務に投資するような会社が、石油や金に比べはるかに規模の小さいウラン市場に進出することは異例ともいえる。一方、株高と債券利回りの低下が続き、資産運用会社がリターンを求めてあまり知られていない市場に足を踏み入れるケースも少なくない。