米スポーツ用品大手ナイキが5年前の謎めいたプロトタイプ発表でマラソン界に放ったシューズテクノロジーの革命は、競技場へと広がっている。ナイキや他ブランドの「スーパースパイク」を履いた選手たちが次々と記録を塗り替えているのだ。  新たなスパイクがどの程度の優位性をもたらすかを巡り議論が巻き起こっている。スパイクの靴底は高剛性プレートと超軽量で高反発(エナジーリターン)のフォームを併せ持つ。一方、ほとんど誰もがスパイクに効果があると考えていることから、6月18日にオレゴン州ユージーンで始まる陸上競技の米国五輪代表選考会を前に、極端な動きも出ている。