中国広東省の原子力発電所で運営上の問題が生じたとのニュースを受け、ウラン鉱山会社の株価は14日の取引で軒並み急落した。またしても市場で起きる必要のない「メルトダウン」が起きた。カナダのウラン生産大手カメコは10%、ネクスジェン・エナジーは9%近く下落。上場投資信託(ETF)「グローバルXウラニウムETF」は6.5%下げた。だが15日午後までには下落分の一部を取り戻した。14日に市場が反応したのは、中国のエネルギー企業2社とフランス電力大手EDFが共同所有する中国の原発から大気中に漏れた――放射線ではなく希ガスが放出された――との報告を米政府が評価しているとCNNが報じた後のことだ。今回の反応は、2011年の福島第一原発事故後に起きたものにほぼ匹敵する。この時、カメコの株価は13%近く下落した。だが同事故はその後、核燃料の需要に大打撃を与え、業界全体に何年にもわたる影響を及ぼした。