ジョー・バイデン米大統領は就任から6カ月の間、対キューバ政策をなかなか明確にしてこなかった。前任者が講じた渡航・送金規制の緩和へ大きく前進することもない一方、バラク・オバマ元大統領の和解策も否定していない。キューバでは現在、抗議行動が広がり、共産党政権が暴力的な取り締まりをしている。このために決断が迫られているかもしれず、バイデン氏は政治的に困難な見通しに直面している。「どちらにせよ大統領の深い関与が求められる。介入することなく状況を放置する余裕があるとは思えない」と、マイアミを拠点とする民主党の世論調査員、フェルナンド・アマンディ氏は述べている。抗議活動は12日になっても続き、バイデン氏は「普遍的権利を行使するキューバの人々を米国は断固として支持する。キューバ政府に対し、人々の声を封じ込めようとする暴力を控えるよう求める」と言明。週内にさらなる表明を行うつもりだと述べた。