ひろゆきが断言「頭の悪い人は『信者』になりたがる」ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、若者を中心に圧倒的な人気を集め、フォロワー数が急上昇中の、ひろゆき氏。全国のベストセラーランキングで続々と1位を獲得し、34万部を突破したベストセラー1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、人生のターニングポイントでどのような判断をして、いかに彼が今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「私は○○信者です」

 僕が他の人の意見や考え方を見ていて、1つだけ、どうしても信じられないことがあります。

 それは、特定の個人を崇拝して信じ切り、「信者」のような振る舞いをしていることです。

 どんな間違った意見を言っていたとしても、「私は理解者でありたい」というような考えを発信して最後までかばったり、アンチへのコメントに攻撃したりします。

「私は○○の信者です」と、宣言している人もいます。

 しかし、僕は信者になることはとても頭の悪いことなので、やめたほうがいいと思います。

尊敬する人は「いません」

 僕は、尊敬する人がいません。質問で聞かれたとしても、「いません」と答えます。歴史上の人物であっても答えたくない。

 それは、どんな人にも「いいところ」と「悪いところ」があるからです。

 つまり、どんな人にも「尊敬できる部分」と「尊敬できない部分」があるものです。「この人は良い」「この人は悪い」と、個人別に判断してしまうのは、実は危険な考えなのではないかと思うのです。

 特定の誰かの「信者」になるような仕組みは、宗教だけに限りません。テレビやネットを見ていて好きになったり、オンラインサロンに入会したりなど、「信者」になるタイミングはたくさんあります。

 そして、「信者」になってしまうと、その人の「悪いところ」が見えなくなります。どんなに差別的な発言をしていても、「何か意図があるんだろう」「本当は優しい人なんだろう」と、いいように解釈してしまいます。

 しかも、炎上したりアンチが増えると、逆に「信者同士の結束が固まる」という特徴もあります。

「ひろゆき信者」には絶対になるな

 ちなみに、僕のようなタイプでも、信者のような人は現れます。

 でも、ここでハッキリと言っておきたいのは、「僕の信者にはならないでください」ということです(笑)。

 なぜなら、僕は間違ったことを言いますから。人として間違いを犯すし、専門家から見たら間違った知識を披露することもあります。

 僕は、「それでもこう考えてみました」という、自分なりの理由や根拠を語っているだけです。その点だけで相手と議論したり、話し合ったりするスタンスです。

 そのため、間違ったことを平気で言っていることもあるでしょう。だから、絶対に信者にはならないでほしいと思います。

 信者は、個人の感想や未来予測のような占いを信じてしまいます。理由や根拠がなんであれ、「この人が言っているから間違いない」と盲信してしまうのです。

 特定の個人を100%信じきってしまうのは、非常に頭が悪い特徴なので、絶対にやめるようにしましょう。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。