冬を前に原油や天然ガスの価格が数年ぶり高値を記録する中、世界は石油輸出国機構(OPEC)とロシア主導の協力国が救済に乗り出すことを期待していた。救済の選択肢は見送られたが、先進国がパニックに陥る必要はない。OPECプラスは毎月40万バレルを徐々に追加放出するという当初の計画を継続することを決定した。価格急騰を抑えるための市場への追加供給を呼びかけた世界の指導者――特にホワイトハウス――の声には耳を貸さなかった。国際石油取引の指標油種であるブレント原油先物は4日、1バレル=81.50ドルを超え、2018年以来の高値を記録。ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)も7年ぶり高値をつけた。