アントニー・ブリンケン米国務長官は5日、フランスとの関係修復に向けて、訪問先のパリで仏政府高官と会談した。両国は協力関係を深めることで合意したものの、今後に向けた具体的な取り組みは示されなかった。フランス側からはエマニュエル・マクロン大統領、ジャンイブ・ルドリアン外相、エマニュエル・ボンヌ国家安全保障顧問がブリンケン氏と会談した。米国、英国、オーストラリアは先月、新たな安全保障の枠組みを巡り合意。オーストラリアは米国から原子力潜水艦に関する技術供与を受けることになり、フランスのオーストラリア向け潜水艦建造契約は破棄された。これを受け、米仏関係は悪化した。米国務省高官は5日、米仏は「さまざまな問題について協力を深め、強化する機会を得たとの共通合意」に達したとしながらも、「今後の具体的な行動がどのようになるかをはっきりさせるためには、まだ多くの困難な作業が必要となる」と述べた。