優れたコンサルが使う
「問い」の3つのステップ

 皆さんが、顧客あるいは社内の人や取引先の関係者から、何かの仕事を頼まれたときに、まずやることは何でしょうか?

 依頼内容を確認することかもしれませんし、自分のスケジュールや社内のリソースを調整することかもしれません。

 ですが、本当はその前に必ずしてほしいことがあります。

 それは、すでに皆さんご存じの「問う」ことです。

 優れたコンサルタントは、戦略的に問いを使います。

 仕事で「問い」を使う場合は、次の3つのステップを意識してみてください。

(1)まず状況をちゃんと見る=問いで本質をつかむ

(2)仮説を問いのかたちで立てる

(3)仮説を検証する

 具体的な事例をもとに、「問いの3ステップ」の使い方を説明していきましょう。

 皆さんの仕事の中で、「差し戻し」になることはないでしょうか?

「こういうことだろうと思ってやってみたら、『やり直して』と言われた」

「相手の言う通りにやったにもかかわらず、差し戻しにあった」

 なぜ、差し戻しが起こるのかというと、社外であれ社内であれ、「人は自分がほしいもの、必要とするものを本質的にはわかっていない」ということがあるからです。

 だからこそ、実際にかたちになったものを見て「これじゃないんだよな」「もっと、こうなっていれば」「こういうのはできないの?」という、オーダーを出したくなるのです。

 しかし、そのたびに、せっかく終えた仕事が差し戻しになれば、時間もやる気も消耗してしまいます。