ハイチの首都ポルトープランスの北側に位置する貧民地区ラプレンヌでは、ジャン・エドゥベルさん(51)が20日早朝に個人運転手の仕事に出掛けるころ、近所で既に複数の誘拐が行われていた。エドゥベルさんによると、武装したギャング団が夜中に近くの女性の家に押し入り、3歳の子供をさらっていった。別の隣人の米国から帰国したばかりの娘も誘拐された。隣の村では、2人の姉妹を学校に連れて行こうとしていた若い女性を誘拐団が呼び止め、3人とも連れ去ったという。エドゥベルさんは車で仕事に向かう途中、ポルトープランスの大通り沿いの家に武装団が侵入し、9歳の子どもを誘拐したというニュースもラジオで聴いた。「ハイチの治安がこれほど悪化したことはかつてない」とエドゥベルさんは話す。
ハイチで誘拐急増、誰もが標的に
宣教師の一行17人がさらわれた事件で治安悪化が浮き彫りに
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