新型コロナウイルスワクチンの接種を促すために導入された金銭的なインセンティブ(動機付け)や公衆衛生に関するメッセージの配布は、すでにワクチンを忌避している層にはほとんど効果がないことが、新たな研究結果から分かった。全米経済研究所(NBER)が公表した最近の研究によると、さらに注目すべき点として、特定の層にはむしろ逆効果になることも示された。コロナ感染リスクが依然くすぶる中で、米国のワクチン接種率押し上げがいかに難しいかを浮き彫りにしている。研究論文では「(公衆衛生に関する)メッセージはワクチン志向を高めたが、いずれの措置も全般的な接種率の押し上げにはつながらなかった」と指摘している。論文は南カリフォルニア大学およびカリフォルニア大学ロサンゼルス校の教授やコントラコスタ医療サービスの医師らが執筆した。