――筆者のエルブリッジ・コルビー氏は、米国が他の大国と競争する上で必要な外交・軍事・経済戦略を考案するマラソン・イニシアチブの代表。2017~18年に米国防次官補代理(戦略・戦力開発担当)を務めた ***  米国と中国は、バイデン政権が言うところの「戦略的競争」のさなかにあり、台湾がその焦点として浮上している。だが同政権内では、中国が米国の権益にとって、重大な経済的・政治的・技術的な挑戦となっている一方で、直接的な軍事的脅威をもたらしてはいない、という見方が優勢なようだ。これは戦争、そして最終的には米国の敗北を招きかねない非常に軽率な想定だ。