台湾海峡は、世界の関心を大いに集めている。それは主として、国際社会が中国の台頭に懸念を抱いているためだ。中国の人民解放軍は、インド太平洋地域への戦力投射能力を高め続けている。東シナ海、南シナ海での解放軍の活動は、多くの国々に不安感を与えている。中国は台湾海峡周辺での「グレーゾーン」活動によって台湾を苦しめている。私は台湾の名でも知られる中華民国の防衛を担っている。私は、人民解放軍による軍事的脅威に抵抗するベテラン兵士でもある。1996年の台湾海峡ミサイル危機の際には師団長を務めた。しかし、現在の状況は、40年前に私が台湾軍に入隊して以来最も厳しい課題を突き付けている。中国が台湾併合の野望を捨てたことは一度もなかった。中国が取り得るあらゆる軍事行動に対抗する態勢を整えることは、中華民国軍の日常となった。わが軍が台湾防衛に失敗したことはないという点について、私は誇らしく語ることができる。われわれは、台湾の人々の現在の生活と政治システムを維持すべく、自由と民主主義を守るために、最大の忠誠心の下でわが国に身をささげている。
【寄稿】台湾は中国に屈せず=台湾国防相
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