各国当局は住宅価格の上昇を抑えつつ市場の暴落と経済の不安定化を防ぐことができるのだろうか。それを占う試金石として、ニュージーランドが浮上しつつある。ニュージーランドの取り組みは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後に同じようなジレンマに直面している他の多くの国々にとって「青写真」となる可能性がある。低金利、景気対策、リモートワークの普及に伴う購買行動の変化が同時進行した結果、不動産価格は世界中で上昇し、初めて住宅を購入しようとする人には手の届かない水準に達している。これは特にニュージーランドで深刻な問題となっている。過去10年間の大半は住宅供給が人口の伸びに追いついていないためだ。ニュージーランド不動産協会(REINZ)の不動産価格指数によると、住宅価格はこの1年で30%余り上昇した。
住宅市場の過熱抑制の成否、NZが試金石に
ニュージーランドの住宅価格はこの1年で30%余り上昇
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