中国最大の小売り商戦にも、世界的なサプライチェーン(供給網)の混乱による打撃が広がっている。毎年恒例の大型ネット通販セール「独身の日」はそもそも毎年11月11日の1日限りのイベントだったが、数週間にわたって販促が展開される大規模セールに拡大。米国の年末商戦「ブラックフライデー」と「サイバーマンデー」の合計額を上回る売上高をたたき出す一大イベントに成長した。だが、今年は生産障害が大きな足かせとなった。中国の生産者物価指数(PPI)は、エネルギーなど原料費の高騰で伸びが加速。電力不足により複数の省で生産が停止あるいは鈍化しているほか、世界的な半導体不足が電子製品の生産を妨げている。また世界各地の物流の目詰まりで、輸入品の入荷にも遅れが生じている。
中国「独身の日」セール、供給制約の痛み色濃く
有料会員限定
あなたにおすすめ