長い間不足していた最貧国への新型コロナワクチン供給がやっと増えつつある。今後数週間のうちに年初からの供給量を上回るワクチンが届く見通しだ。しかし、多くの国は国民への接種は容易には進まないとみている。当局には啓発活動を実施したり、接種会場(ワクチンの保管に必要な冷蔵庫、冷凍庫を含む)を増設したりする資金が不足している。またワクチンに関して誤った情報が出回ったり、確認されている感染者数が少なかったりすることで、多くの人がワクチン接種に疑問を持つ状況が続いている。オックスフォード大学のプロジェクト「アワー・ワールド・イン・データ」によると、低所得国で1回目のワクチン接種を済ませた人は4.2%にとどまる。アフリカで接種を完了した人は6.3%にすぎない。