米国人は気分がさえない時、「買い物療法」を試してみるはずだ。米商務省が16日発表した10月の小売売上高(小売店、レストラン、オンライン店舗などの売上高)は前月比で1.7%増加し、エコノミスト予想の1.5%増を上回った。さらに、8月分と9月分の売上高が上方修正された。10月は販売形態別でもおおむね売上高が伸びた。特に百貨店や家電販売店、オンラインストアの売り上げが増加したことは、買い逃しがないよう早めのホリデーショッピングを勧める小売業者の呼び掛けに多くの人が応じたことを示している。小売売上高はインフレによる押し上げが幾らかあったのは確かだが、それを抜きにしても人々が購入数を増やしているように見える。今回の結果を受け、10-12月期の米国内総生産(GDP)成長率見通しを上方修正したエコノミストは多かった。JPモルガン・チェースの場合は年率4%から同5%に引き上げている。