オーストラリア政府は、量子科学など先端技術を強化し、台頭する中国の脅威に対抗していく考えを示した。中国を念頭においた米英豪の安全保障枠組み「AUKUS」(オーカス)の下での技術革新の取り組みの一環になる。豪政府高官らは、量子技術に関する自国の研究成果の商用化に向けて同じ考えを持つ国との戦略的パートナーシップを促進する組織などに1億1100万豪ドル(約93億円)を投じると述べた。今後、量子技術に加えて次世代の通信規格「6G」や遺伝子工学、代替燃料などの重要技術に注力する方針。スコット・モリソン首相は17日に開かれたオーストラリア戦略政策研究所(ASPI)主催の会合で、「AUKUSは、原子力潜水艦よりもずっと幅広いものだ」とし、AUKUSの強化に向け、3カ国で作業計画を作成していると述べた。