ジョー・バイデン米大統領が求める社会政策関連の歳出案には、電気自動車(EV)購入者向けの優遇税制措置が盛り込まれたものの、地球環境と同時に労働組合員の仕事も保護したい同氏の意向が時に矛盾することを示す格好となった。上下両院の民主党議員が交渉している案は、組合員が米国で生産された電池を使用して組み立てたEVを購入した場合のみ、1万2500ドル(約142万円)の優遇措置を受けられる内容。非組合員が働く工場で組み立てたEVの場合、ここから4500ドルが減額される。EV購入者向けの優遇税制措置を取りまとめたのは、共にミシガン州選出で民主党に所属するダン・キルディー下院議員とデビー・スタベナウ上院議員で、キルディー氏は全米自動車労働組合(UAW)と米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)と協議し、組合にとって有利な内容も含めることが重要であることも話し合ったと述べた。
米EV優遇税制案、環境より労組優先とテスラやトヨタ反発
有料会員限定
あなたにおすすめ